父親スナップ

GRにドはまりした父親。日々生きるのに必死。子育ても大変。

写真って一瞬をずーっと楽しめるから面白い

RICOH GRⅢ

子供が生まれてから時間の流れが早くなった

年齢を重ねると時間の流れが早くなる、とはよく言う。これは新しく経験することが少なくなると時間の流れが早くなる、ということらしい。たしかに小学生のときには新しいことばっかりで1日がとっても楽しく、1年の思い出もたくさんあった。社会人になってからは気づくと3ヶ月、半年、1年が過ぎているということも多くあり、この言葉の真実味を実感する。

 

そんな30代なかばの私にとって子育ては「新しいこと」だった。育休を約1年とり、初めてやるおむつ替え、沐浴、調乳、ご飯づくり、寝かしつけ、ワクチン接種…。数えればきりがないほど、毎日が新しいことで溢れていた。

怒涛の「新しいこと」ラッシュで今度は逆に記憶が飛ぶほどだった。必死に色んなことに対応している間に、気づいたら娘は首が座り、寝返りをし、ハイハイを始めていた。

年齢を重ねると時間の流れが早くなる、というのは単純に記憶力が劣ってくるだけなのかもしれない。

 

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必死になっていたときを必死にならなくなった時に思い出したい

そんな時に写真を見ていろんなことを思い出した。初めて沐浴させたときの娘の気持ちよさそうな顔、一方でへっぴり腰になっている自分。ミルクをあげているときの幸せな気分。ポジティブなことだけじゃない。夜泣き対応をして迎えた寝不足の朝、泣き声にイラッとしてしまったタイミング、育児の認識違いに夫婦で口論した時間。

 

写真はそういったことを思い出させてくれる。

 

面白いのは写真に写ってないことも思い出せてくれるところだ。

祖父が娘を抱っこしたときに私が感じた気持ち。娘が他の人の抱っこを拒否して自分のところまで必死に来たときの嬉しかった気持ち。この食事を食べているとき妻はどんな表情をしていたっけ。

 

一瞬で過ぎてしまったことを、あとから思い出させてくれる。呼び起こしてくれる。

別に「この写真からどんなだったかを思い出しなさい」というタスクにならない、ということも重要だ。写真をみた瞬間、同時多発的に色んな情景や感覚が呼び起こされる。その動きは私にとってとても心地よい。

 

だから私は写真が好きなんだと思う。

 

心地よさの正体は、追体験できることと同時に、自分の状況を冷静に見返せるからだと思う。思い出にも浸れるし、あのときは必死で気づかなかったけど、これはこれでこういう機会だったのだなぁと冷静な気持ちでみることができる。自分の人生に再度新たな一面を見出したり、忘れかけていた何かを再確認したりすることができる。

 

そうやって何か私は自分の人生に強度を持たせているのかもしれないなぁと思う。

いや、そんなに毎日深く考えているわけではないんだけれども。

写真を見返すだけで「いいなぁ」という気持ちになれる毎日って結構幸せだと思う。そういう日々の幸せの重ね方がたぶん私は好きなんだと思う。

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